暴力団員に対する基本的対応要領
いつ、どこで、何が発端で暴力団等と関わりができるか知れません。県民の皆さんや企業が、暴力団員から不当要求を受けた場合の対応要領を整理しました。
大切なことは、暴力団等からアプローチを受けた場合は、一人で悩まず、警察や暴追センターや弁護士に早く相談することです。
基本原則
暴力団等から不当要求を受けた場合、担当者が個人的に対応したり、担当者のみに責任を押しつけることは最も避けるべきことです。
不当要求に対しては、対応の方針をあらかじめ検討し、組織として一丸となって対応することが何よりも重要です。
平素の準備
トップの危機管理
- トップ自らが、「不当な要求には絶対応じない」という基本方針と姿勢を示し、毅然とした社風を構築していく。
- 小さな事でも気楽に報告できる雰囲気を作る。
体制作り
- あらかじめ不当要求対応責任者や補助者等を指定する等役割分担を明確にし、対応マニュアル等を策定しておく。
- 対応責任者は組織を代表して対応することから、組織としての回答を準備しておく。
- 対応する部屋を指定し、録音・撮影機器等の準備、暴追ポスターや責任者講習受講修了書等を掲げておく。
暴力団排除条項の導入
暴力団等を排除する根拠として、
- 暴力団等反社会的勢力とは取引しないこと
- 取引開始後反社会的勢力と判明した場合、即時解約ができること
等が盛り込まれた暴力団排除条項を契約書や取引約款等に導入しておく。
警察、暴追センター、弁護士等との連携
- 警察や暴追センター、弁護士等との連携を保ち、有事に備え担当窓口を設けておく。
暴力団員等に対する基本的対応要領
1訪問者のチェックと連絡
受付係員又は窓口員は、来訪者の氏名等の確認と用件及び人数を把握して、対応責任者に報告し、応接室等に案内する。
2相手の確認と用件の確認
落ち着いて、相手の住所、氏名、所属団体名、電話番号を確認し、用件の確認をすること。代理人の場合は、委任状の確認を忘れないように。
3対応場所の選定
素早く助けを求めることができ、精神的に余裕を持って対応できる場所(自社の応接室)等の管理権の及ぶ場所。
暴力団組織事務所等には絶対に出向かないこと。
4応対の人数
相手より優位に立つための手段として、常に相手より多い人数で対応すること。
5応対時間
応対時間が長いと、相手のペースにはまる危険性が大きくなります。可能な限り短くすること。最初の段階で「何時には会議がありますから何時までならお話を伺います」等告げて応対時間を明確に示すこと。
6言動に注意する
暴力団員は、巧みに論争を持ち込み、応対者の失言を誘い、又は言葉尻をとらえて厳しく糾弾してきます。「申し訳ありません」、「検討します」、「考えてみます」等は禁物です。
7書類の作成・署名・押印
暴力団は「一筆書けば許してやる」等と詫び状や念書等を書かせたがりますが、後日金品要求の材料などに悪用します。又、暴力団員等が社会運動に名を借りて署名を集めたりすることがありますので署名や押印は絶対に禁物です。
8即答や約束はしない
暴力団の応対は、組織的に実施することが大切です。相手の要求に即答や約束はしないことです。
暴力団員は、企業の方針が固まらない間が勝負の分かれ目と考えて執拗に、その場で解答を求めます。
9トップは対応させない
いきなりトップ等の決裁権を持った者が応対すると、即答を迫られますし、次回以降からの交渉で「前は社長が会った。お前ではだめだ。社長を出せ、社長が会わない理由を言え」等と喰ってかかられます。
10湯茶の接待をしない
湯茶を出すことは、暴力団員が居座り続けることを容認したことになりかねません。 また、湯飲み茶碗等を投げつける等、脅しの道具に使用されることがあります。 歓迎するお客さんではありませんので、接待は不要です。
11応対内容の記録化
電話や面談の応対内容は、犯罪検挙や行政処分、民事訴訟の証拠として必要です。 メモや録音をすること。
12機を失せず警察に通報
不要なトラブルを避け、受傷事故を防止するため。
- ご相談窓口はこちら
- 087-837-8889
- 087-837-8889
- 暴力団員などによる交通事故示談など
- 087-837-8930
- 暴力団をやめたい方
秘密厳守
いたします